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太田切の日々4月18~21日

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4月18日

ここ最近、体調を崩したり、仕事が珍しく立て込んでいたりと(フリーランスの僕にとってはありがたいことです)、なかなか行脚に出られませんでしたが、久々に出発!

午前5時に甲府にて今回の同行予定者である小林君と合流予定。

小林君は、僕と同い年で、しかも同じく釣り三昧の日々。
何でも6月よりアメリカに行くそうです。

 

似たもの同士、仲良く足並みを揃えて出発!

僕らの通るコースは当然ながら一般道。
余程のことが無い限り有料道路は使いません。

のんびりと走って7時過ぎには今回の目的地である長野県の天竜川水系、太田切川に到着しました。

前日に大雨が降ったようで、途中に渡った川は全て大増水。
天竜川などは、「暴れ天竜」の呼び名通り、凄まじいものがありました。

とりあえず、来てしまった以上、釣らなくちゃね、ということで早々と入漁券を購入。

予想はしてましたが・・
川を見てびっくり。

 


とても釣りどころではないです・・
見てくださいよ、この水量。

 

この地域は猿が非常に多いらしく、害獣として駆除が行われているようです。
事実、数匹が歩いているのを目撃しました。

そして、川沿いの道を歩いていて見付けてしまいました・・

 


森の中で偶然見つけた檻。
そこで特派員が見たものは!

 


お猿さんの白骨死骸でした。

いくら駆除とはいえ、そのまま放置しておくというのは酷い気がするのですが。

まあ、その土地の事情もあるでしょうから深く突っ込むのは止めておきましょう。
成仏してくれい。

 


今夜は高速道路の高架下にある空き地にて野営。
明るい内に設営を完了したので楽でした。

さあ、恒例の素敵な食事です。

 


今日のメニューは、ラーメンライスとビール。
間違いなく、メインディッシュはビールです。

普通言われる「ラーメンライス」とは全く別物でラーメンと一緒にインスタントライスを煮込んで出来上がり。

本当は、ラーメンとライスを別々に食べるはずだったのですが・・

ライスの温めを失敗し、

びっくりするほどまずかったのです。

 


それでも「おじやみたいで、おいしいっすよ」と笑顔で応えてくれる小林君。

あんたは偉い。

ビールで語り合い、寒さに震えながらも楽しい時間が過ぎました。

「貧乏はするもんじゃねえ、味わうものだ」
かの名言を思い出した夜でした。

 

そして、その晩。
小林君は車中泊、僕はテントで寝ることに。

夜中、草木のざわめきや遠くを走る車の音。

身を切るような寒さの長野の夜。
予想はしていたのでダウンシュラフを二つ重ねて寝ていたのですが。

これがまた、暖かい!
ぽかぽかとして実に快適でした。

どれくらいの時間が過ぎたでしょうか。
眠りに落ちる瞬間を実感しつつある頃、ちょっと汗ばんできました。

おおっ、さすがダウンシュラフ。
いい仕事してるじゃない。
いやー、あったかい。
あったかいなー・・

眠りに落ちそうであったのですが、なかなか眠れないんです。

 

 

暑すぎて。

快適なはずが、暑すぎて眠れない・・

体からは「有り得ないくらい」の汗が出始め、かなり不快。
しょーがない、起きましたよ。

シュラフからハッチすると、「うわー、今の俺、きっとダンみたいだよ」なんて一人でウケてしまい、ちょっと自家中毒。

今度はようやく快適温度になり、やっとこさ眠りに落ちるのでした。

 

ああっ、眠りに落ちる・・
誰もがこの経験はあるはず。

落下すると言うか、沈み込んでいくようなあの感じ。
快感のような、底なし沼に落ちるようで怖いような変な感じです。

その時、テントの壁をひっかくような音がしました。

何だ!

 

一気に神経はそちらに集中し、眠気はぶっ飛びます。

何者だ・・?
正体不明のその気配がテントの周りを歩いています。

すげー怖い。

 

テントの入り口をガバッと開けたいのですが、勇気が出ません。

とりあえず、護身用の鉄棒を右手に持ち、左手にはナイフを持つと、おそる、おそる声をかけてみます。

だれ?と。

その直後、

 

ぎゃぎゃっ!と声が!!

 

こいつ間違いなく人間じゃねえ。

何者だ?・・・・・・・猿か!

前から思っていたのですが、なぜ僕が寝ようとすると、こんなにも妨害が入るのでしょうか。

この猿ども・・
暑さを克服し、ようやく眠れると思った矢先の出来事なのでメチャクチャ腹が立ちます。

でも、テントを出て戦う勇気がありません。

猿はご存知のように危険な動物なのです。
結局、近寄ってきた所を見計らって、いきなり懐中電灯を点けました。

暗闇にいきなり広がった光に猿どもはビビったようで、一瞬たじろいだのが分かります。

見えない分、気配でそれを察するのですが、ちょっと面白かったりしました。

それから、奴らも警戒するようになり、遠巻きにしているようです。

たまに聞こえてくる不気味な声が遠くから聞こえるようになったので、確信しました。

 

なんか勝てそうな気がする。

 

相手が自分より弱いと分かると、俄然闘志が沸いてきます。

「来やがれ!」と心の中で叫びました。

しかし、来ない。

 

不思議に思って外に出ると、生命反応無し。
少し拍子抜けがしましたが、まあ、いいか。
これで眠れる。
こうして無事に猿を撃退し、ようやく眠れたのでした。

 

4月19日

寝不足気味の僕とは対照的に小林君は熟睡できた様子。
次からは車で寝よう・・

朝食にパンをかじり、入漁券を買いにちょっとお出かけ。

川も随分と落ち着き始め、この日は釣果を出すことが出来ました。

さて、今夜は小林君は用事があるため、帰宅するとのこと。
さらばじゃ、さすらいの同士、小林君。

一人になってすることが無く、とりあえず温泉へ。
「こまくさの湯」という太田切川沿いにある浴場です。

入湯料は500円とお手ごろ。
露天風呂、ハーブ湯、サウナもあり、貧乏性の僕は時間を掛けて全て制覇しました。

 

あっ、そうだ。
確か、明日は土曜日。

友人の小泉さんが太田切に来れるかもしれないと言ってたなあー。
電話してみよう!

すると、「行くよ!」と爽やかな返事が返ってきました。
しかも、凄いことに神奈川県より一人で来るとのこと。

脱帽。

 

夜中に合流すると、とりあえず野営をするために太田切川沿いにある空き地へ。

今夜は迷わず車中泊。
狭いスペースに体を押し込み、深い眠りへ・・

 

4月20日

何やら外が騒がしい。
その時は構わず寝ていたのですが、起きてびっくり!
たくさんの車に囲まれているではありませんか!

何事だ!

どうやら釣りクラブの集まりらしく、楽しそうな会話で盛り上がっています。

さすらいの釣り人の戦闘服である「ジャージ」(高校時代からの愛用品)にサンダルというスタイルでじーっと見ていると、見覚えのある顔がありました。

あれっ、厚木店に居た頃のお客さんだ。
世の中狭いものです。

久し振りの再会に話も弾んだのでした。

今朝は小雨が降っています。
晴れ男の僕にとっては珍しい・・

しかし、この後、持ち直してくれてこの日はとても天気が良く、爽やかな一日でした。

今回で一番の好条件に心が弾み、夢中で釣りをして、気付くと汗だく。

旅先の風呂は3日に一回と決めていたのですが、予定変更。
小泉さんの車で再び「こまくさの湯」へ。

釣りの後の風呂は最高です・・あー、気持ちええ。

 

風呂上りは、我慢できずにビールを購入。
いやあー、本当に美味しかった・・

さて、晩飯を作ろうかという時になって突然の雨。
仕方なく、コンビニ弁当にすることにしました。
近くにあるセブンイレブンへ。

80円の温泉卵と「肉々しい」弁当を片手にレジへ。
この店のオーナーと思われるおじさんがレジ打ちをしてくれました。

 

「はい、しゃーせーッス。」

 

えっ?何て言ったんだろう。
「しゃーせーッス」って何?
聞き間違え?

ビールがまわったのかなあ?
方言?

 

「ありがとーございまースッ。」

 

なるほど、ということは最初の言葉は「いっらしゃいませ」という意味だろう。

隣にいる女の子は普通に「いらっしゃいませ」と言っている。
おじさん、いったい・・

 

何語だよ、そりゃ。

 

僕のレジが終わった後も、「しゃーせー」と連呼している。
おじさん、面白すぎる。

しかも、このおじさん、受け取ったお金をレジ打ちする前に暗算でお釣りを先に渡してくれる。算数は得意なようだ。

 

その爆笑コンビニを出ると、昨夜と同じ野営地へ。

*太田切に住み始めて3日になります。
魚の着き場はもちろん、裏道や駐車スペースなども知り尽くしました。

さあ、今夜も小泉さんというゲストを迎えて楽しい夜が始まりました。

 


伊豆でも同行していただいた小泉さん。
今回も遥々、遠くから参戦してくださいました。
ありがたいことです。

そんな小泉さん、そば茶を片手にハイポーズ。

 


僕はビールを片手にハイポーズ。
寒いので色々と着込んでます。

いい年こいた青年が二人で怪獣模様のビニールシートで宴会してます。

 

さて。話題はなぜか心霊話となりました。

僕はいわゆる霊感というものが無い人間なので、その手の経験は一度しかありません。

しかも、それもオバケかどうかも分からないし。
知らない世界は、とかく面白いもの。
時間が経つのも忘れて二人で大いに盛り上がりました。

さあ、遅いから寝ようかという時になって、

 

めちゃくちゃ怖くなってきました。

 

やべえ、眠れない。
怖すぎて眠れない・・

本当は添い寝をして欲しかったのですが、さすがに恥ずかしくて言えません。

そこで、リミットぎりぎりのお願いをし、できるだけ車を寄せてもらうことに。
小心者なんです。

修学旅行では、一番後に寝るのが怖くて一生懸命に羊を数えていたほどです。

この時も羊を数えました。
しかし、面倒くさくなったので50で止めました。
数え方も凄くいい加減・・

最初の内は、「羊が5匹・・」
20を越えた辺りから、

にいいち(21)。
にいにー(22)。
にいさんー(23)・・・

 

「羊が・・」などといちいち言わなくなります。
でも、結構こういう人も多いのでは?と思ったりもします。

そんなしょーもないことを考えるうちに自然と眠りに落ちたのでした。

 

4月21日

今回の釣り行脚も今日が最終日。
小泉さんも本日、帰宅するとのことです。

この日は、またも雨から始まりました。

 

1時くらいまで釣りをやって、撤収。
こうして、また一般道を走って帰ったのでした。

静岡の家まで5時間弱掛かりましたとさ・・

 

おしまい。