5月24日
この日は、某雑誌の取材で神奈川県へ。
巨大魚を求めてロッドを振ってました。
食費も出るということで、栄養つけちゃおう!カツ丼うまかったなあ~。
夜は、一人寂しく道の駅山北で車中泊。
晩御飯は、蕎麦に枝豆にビール。
夏ですな~。
えっ、オヤジくさいって?
5月25日
この日も、前日に引き続き、取材。
夕方に全てが終わり、夜は友人の家へ。
この晩は、夕飯をラーメン。
晩酌は、友人宅で備長炭で焼き鳥!
また今日も呑んでしまった・・
でも、おいしかったなー。
5月26日
そのまま、泊めてもらい、起きると朝食ができているという夢のような朝・・
おいしいご飯をいただき、秦野市にある小さな渓流へ。
ごちになりました。
まあ、ボチボチ魚の顔が見られたので、撤収。
この日の20時45分に待ち合わせをしているので、そちらへ向けて出発。
さあ、これから楽しみにしていた東北釣行だー!
友達に別れを告げると、一路、待ち合わせ場所である横浜へ向かったのでした。
ラジオからは、ご機嫌なサウンド。
何回か、色々なチャンネルを行ったり、来たり。
すると、ネーちゃんの声で「太郎、太郎・・」と言うのが聞こえてきます。
*念のため。僕の名前は、中村太郎。
冗談みたいな、本名です。
自分の名前が、ラジオから聞こえるとなると、自分とは全く関係が無いと分っていても、ドキドキしちゃうものです。
それに、他でもない異性の声です。
思わず、照れてしまいました。
しかし、名前だけでは済まず、その内にタダならぬ雰囲気になってきました。
ラジオ:「好きなの。でも、このままじゃ不安・・」
かなり心拍数が高まってきました。
ラジオ:「だから、だから・・」
この辺から、ちょっと劇中の人になりきったりしちゃいます。
太郎:「なんだい?」かなり優しい口調です。
ラジオ:「ぎゅっと・・ザー・・・」
トンネルのバカヤロー!(怒)
しかも、トンネルの中で渋滞。国道246号線は、ちょうど混む時間のようでした。
それにしても、気になる。
早いとこ、トンネル出ないかな・・
しかし、無情にも出た頃には、違う番組に変わってました。
でも、さすらいのフライロッダーは、負けないのです。
こんなことぐらいじゃ、負けませんよー。
でも、続き聞きたかった。マジで。
それから、5分もしないうちに携帯が鳴り響きます。
僕の着信は「イッツ ア スモール ワールド」流行の歌ではありません。
先ほどまで一緒に居た友人のK君です。
「竿忘れてるけど、大丈夫なの?」
大丈夫じゃないです。
これには、「さすらいのフライロッダー」も負けです。
でも、もう戻る時間は無い。
まあ、どうせ同行の誰かが、予備の竿を持ってるでしょ。
借りようっと。
でも、愛用の竿で釣りたかったなあ・・
合流も無事終わり、いよいよ最初の目的地である秋田県の小坂川へ向かいます。
出発は、午後9時。同行者は、キャンピングカーのオーナーである清宮さん、奥山さん、僕。
今回の釣り行脚は、なんとキャンピングカー!
僕のデミオとは、当然ですが、わけが違います。
まず、視界が広い。
中が広い。
そして、冷蔵庫がのっている。
運転が疲れたら、冷えたジュースをゴクンと飲めるわけです。最高・・
実は、この車。
清宮さんのオリジナル設計で、なんとフライ仕様になっているのです。
ロッドホルダーはもちろんのこと、タイイングスペース、ウエダーを履く時用にベンチ・・
僕のさすらいカーもフライ仕様です。
ロッドホルダー代わりのスノボーキャリア、ええと・・
すいません、それしか付いてないです。
5月27日
この東北行脚は、3日間。
時間にそれほど余裕があるわけではありません。
なので、今回は高速道路を使って行くことになりました。
お~お~、さすが高速道路。
かなり早いです。
小坂川に朝の5時に到着しました。
下道だったら・・
考えただけで体調不良になります。
今回は、小坂インターから程近いポイントに入渓。
測らなかったので分りませんが、気温は低く、フリースを着ていても震えるほどでした。
吐く息が白く、とてもじゃないですが、釣れる気がしません。
怠け者の僕は、釣りをサボって散歩をしていました。
そこへ、携帯電話が鳴り響く!
なんと、ハッチもライズも無い状態で清宮さんが、最初の一匹目を釣りました。
対岸付近でヒット!
写真もバッチリ撮れたし、まずは一安心。
清宮さん、嬉しそうです。
良型のヤマメでした。
さあ、僕も釣ろうかな。
時間は朝の6時頃。
ハッチも大分、まとまってきました。
僕が、あたふたと準備をしているところで、またもや清宮さんヒット!
今度は、27cmくらいの大ヤマメ。
さすが、東北は違います。
この時間になると、少し気温が上がり、ライズがポツリ、ポツリと始まりました。
清宮さんに譲ってもらったポイントで最初の一匹。
20cmほどでしたが、綺麗なヤマメでした。
フライは、#16のソラックスダン。
ユスリカしか飛んでいなかったので、最初はグリフィスナット#20を付けていたのですが、清宮さんのアドバイスに従い、サイズアップするとヒット。
それから8時くらいまでの間、対岸沿いのライズを狙って楽しめました。
しかし、それ以降はサッパリ・・
場所を移動することにしました。
次は、少し遠いですが、青森県の岩木川水系、浅瀬石川へ。
昭和平橋というヤマメのオブジェがくっ付いた橋から、入渓・・
その前に。
携帯が圏外になりやすかったので、連絡手段ということで、トランシーバーを使うことになりました。
おおっ、トランシーバーだ・・
このスーパー便利グッズを貸してくださったのは、清宮さん。
さすが、釣り慣れていらっしゃいます。
しかし、オモチャ好きの僕にこういった物を持たせると危険です。
早速、やりました。
精一杯、怖い顔をして、警察ごっこです。
「こちら、さすらい刑事・・」
ちなみにこれは、セルフ撮影です。
それにしても、天気が良いです。
のんびり昼寝でもしたいのですが、せっかく青森まで来たのです。
釣りをしましょ。
しかーし。
釣れません。
魚影すら走らない。
本当にいるのだろうか・・
結局、少し釣り上がったところで、断念。
上流へ入った清宮さんと僕は不発に終わりました。
下流へ入った奥山さんは26cmのヤマメをヒット。
このままでは、納得いかないということで、さらに上流にある井戸沢橋へ。
ここも広い川原です。
僕は上流へ、清宮さんと奥山さんは下流へ向かいました。
川に降り立った瞬間、足元からたくさんのヤマメが走っていきました。
あれっ?
ラインの巻き癖を取ろうと、適当にキャスト。
ぱしゃっ。
20cmのヤマメ。
なんだ、さっきと違って魚がたくさんいるじゃないの。
フライは#16のソラックスダン。
それにしても、綺麗な魚体でした・・
いやー、このポイントでは東北の大らかさを体感しました。
釣れる、釣れる。
3回投げて、1匹釣れるという異例の釣果。
150m先の堰堤までで20匹を越しました。
いやー、居る所には居るのですね・・
ここだったら誰がやっても釣れるでしょう。
夕方になると、イワナ君も姿を見せました。
フライは、#14のソラックスダン。
しかし、主役はヤマメ。
イブニングは、思ったよりも振るわず、納竿。
さあ、旅の楽しみはここからです。
疲れた体を温泉で癒すと、待望の食事です。
うおー、キャンピングカーは、やはり素晴らしい。
車の天井横から、タープがニョキニョキ出てきます。
大きなランタンに小さなランタン。
ぼくの旅とは大違いです。
すげえー明るいよー。
そして、楽しみにしていた夕飯のメニューは・・!
スキヤキですー!!!!!!
うおー、肉だー、肉だー。
僕一人だけの旅では有り得ない料理・・
シラタキを見て、ラーメンをちょっと思い出しました・・
夜は、綺麗な星空を肴にみんなで乾杯!
また、今日も呑んでしまった・・
5月28日
おはようございます。
今日も、いい天気です。
早朝、5時から竿を振りましたが、気温が低く、カスリもしない・・
ということで、場所変更!
秋田へ行っている仲間に電話すると、若干、雪代が入るとのこと。
それならば、岩手にしましょう!
盛岡へ・・
この辺りは、良い川がたくさんあります。
どこにするべえ・・
結局、葛根田川へ行くことになりました。
高速道路を使い、現地へ着いたのは午前10時半。
スーパーで入漁券とお菓子を買うと、まずは、C&R区間へ。
最初に入ったのは、区間の最下流部。
雨が降っていないらしく、やや渇水状態。おまけに川底の黒いヌルには参りました・・
ゴムソールを使用している僕にとって、ヌルはメチャクチャ怖いです。
幸い、派手な転倒をすることなく、無事に釣りができました。
下流域では、ヤマメがメインなようで、水深がある瀬を流すと、それなりにヤマメが釣れます。
アベレージは20cm。
ナチュラルドリフトがきっちり決まった時だけ、反応有り。
フラッタリングでは釣れませんでした。
気温は、日中で18℃。風は爽やかで最高ー!
フライは、#16のソラックスダン
ヤマメは釣れるものの、どうもサイズがイマイチ。
上流へ行きますか・・
今まで、僕は先行させてもらっていましたので、今度は、奥山さんに先陣をきってもらうことにしました。
僕は、キャンピングカーのベンチに座って、清宮さんとコーヒーを飲んでました。
小一時間、休んだ後、そろそろ行きますか。
ということで、追いかけることに。
清宮さんは、目の前の堰堤を。
僕は、奥山さんを追いかけることにしました。
川に降り立って、少し立つと携帯が!
イッツ・ア・スモール・ワールドが元気良く、鳴り響きます。
なんと、奥山さんが尺イワナを釣ったとのこと。
いいなあ、いいなあ。尺イワナ。
フライは、アント!
トロっと見えますが、奥は結構水量も、勢いもあります。
石の脇を通過した時に、ガボッと出てきたそうです。
僕は、ヤマメばかりです。
イワナも出たのですが、バラシたり、見切られたりと、散々です。
僕が釣った魚ではありませんが・・
いいヤマメでした。
いやー、それにしても天気が良いです。
風が爽やかなので、暑さは全く苦になりません。
日に焼けるだろうなーと思っていたら、やはり焼けました。
学生の頃、発掘のバイトをよくしました。
考古学なんて、聞こえはいいですが、僕のようにロクに勉強をしない不良学生はもっぱら肉体労働です。
そのため、季節を問わず、よく焼けていました。
友人:「お前、焼けたなあ。」
友人数名:「ホント、真っ黒だな。黒いなあ、黒いなあ・・・」
みんな黒い、黒いと判を押したようなセリフでした。
しかし、よーく聞いていると、「黒い」に混じって、
グロいなあ~。
おいおい、誰だ!そんなひどいことを言う奴は!
ちょっと脱線しました。
さあ、イブニングです。
尺イワナポイントへ再び入り、ライズを待ちます。
空には、モンカゲロウ、オオマダラ・・カゲロウの乱舞です。
今まで、控えめだった水面が、にわかに活気付きました。
流芯や岩の横など、でかいイワナがヘッド&テールでライズします。
不覚にもお手ては震え、ドキドキしちゃいます。
何回目かのキャストで、激スレのライズを繰り返していたイワナがついに出ました。
バンザーイ。
でも、この後、尺イワナをバラシ・・無念。
結局、6時半ころまでやりましたが、このポイントは激戦区らしく、イブニングライズもしんどかったので、下流の堰堤下まで移動することになりました。
そこでは、清宮さんが釣っていました。
なんでも、このポイントで5Xが一撃で切られるような大物を掛けたとのこと。
恐るべし、葛根田。
さあ、最高の時間の到来です。
夕闇迫る、薄暗がりの中でフライを放り込むと、大抵の場合は一投目で反応が得られます。
昼間は沈黙していたポイントも、イブニングはパラダイス。
ナイスボディーのヤマメを数匹と、泣き尺イワナを1匹釣ったところで、タイムアップ。
最高の釣りをした後の食事は、格別です。
それが、また、満天の星空の下で食べられるのですから言う事はありません。
さあ、今夜のメニューは!
昨日のスキヤキの残りを混ぜた特製おでん!
スキヤキのたれが意外と隠し味になり、美味しかったです。
ビールも美味い!
また、呑んでしまった・・
それにしても、星が綺麗です。
川の土手上なのでパノラマ状態で星が見えます。
夜の闇が濃くなるにしたがって、星が少しずつ染み出すように増えていきます。
とにかく、綺麗の一言ですね・・
おやすみなさい・・・・・
5月29日
さあ、最終日がやってきました。
泣いても、笑ってもこれが最後。
この日は、正午を終了と決めています。
最後の釣りを思う存分楽しもうということで、朝4時起床。
しかし、この日は上流部で取水が行われているのか、水量が随分と減り、ヤマメが数匹釣れただけで終わってしまいました・・
取り決めどおり、正午に撤収をし、一路、横浜を目指しました。
到着したのは、午後8時頃。
清宮さん、奥山さん、お疲れ様でした。
はあ、これからの貧乏旅行とのギャップが怖い・・
おしまい。